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エムドゲイン
(歯周組織再生療法)

エムドゲイン(歯周組織再生療法)

エムドゲイン再生療法とは

エムドゲイン再生療法の詳細

幼若ブタの歯胚から抽出生成したもので主成分の「エナメルマトリックスデリバディブ」は歯根表面に定着し選択的な細胞の定着、増殖と分化を可能にし組織の再生を促します。

エムドゲイン再生療法を受けれない方

  • 糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などの動脈硬化の進んだ方
  • がんによる放射線治療を受けている方
  • ステロイド剤の治療を受けている方
  • 妊婦や授乳中の方

骨を再生させる治療

エムドゲインは歯周病によって溶かされた骨(歯槽骨・しそうこつ)を再生させる薬です。上の写真はCTで撮影した、骨が溶けている様子を表した画像です。

エムドゲイン再生療法は、歯の表面の汚れを取り除いてから、溶けた骨の部分にエムドゲインゲルを入れることによって骨を再生させる方法となります。

骨は再生するのに時間がかかりるため、溶けてしまった骨の周りの歯石や膿の袋を取り出しても、骨が再生する前に歯茎や汚れが入り込んでしまい、骨が再生するための隙間がなくなってしまいます。

そこでエムドゲインを用いることで、余分なものが入り込む前に骨を再生させることができます。

このエムドゲインゲルの主成分である「エナメルマトリックスデリバティブ」は、子どもの頃の歯が生えてくる際に重要なタンパク質の一種でできています。

骨を再生させる治療
骨を再生させる治療

再生治療の効果の可能性が期待できる、骨の形について

骨が垂直的に溶けていて、周りに骨の壁が残っている場合
※骨が水平的に横に溶けている場合は骨を作ることはできません。

あなたに最適な治療法を
ご提案いたします

  1. あなたに最適な治療法をご提案いたします

    歯周組織再生治療には様々なメリットがありますが、決して万能ではありません。また、歯周病の進行状態により、有効な治療法は変わります。

    当院では、事前に精密な検査を行い、一人ひとりの患者さんのお口の状態に合わせた治療計画をご提案しております。歯周病でお悩みの方は、まずは一度当院へお問い合わせください。

エムドゲイン再生療法の
メリット・デメリット

エムドゲイン再生療法のメリット・デメリット

エムドゲイン再生療法のメリット

  • 入れ歯やインプラントなどではなく、自分自身の歯を使い続けることができる
  • 合併症を誘発するリスクが少ない
  • 50%~90%の骨を再生することができ、歯周ポケットを浅くすることができる

エムドゲイン再生療法のデメリット

  • どのような症状においても適用できるわけではない
  • 全ての骨を再生できるわけではなく、再生できる量は人によって差がある
  • 骨の再生にはある程度の時間が必要

決して諦めないでください

治せる可能性を一緒に模索します

  1. 決して諦めないでください

    再生療法「エムドゲイン再生療法の」にもデメリットはあり、対応できないケースもございます。しかし、当院では、歯周病の専門ドクターが在籍してますので、他院で断れた場合でも治せる可能性もございます。歯周病でお悩みの方は、まずは一度当院へお問い合わせください。

再生療法の治療の流れ

  1. 歯周病の検査

    まず歯周病の状態を確認します。歯周ポケット検査、歯の揺れ、レントゲン、写真、細菌検査等を行い、しっかりと現状を把握してから進めていきます。

  2. セルフケアの指導

    歯周病の原因である歯周病菌をご自身で取れるように、正しい歯ブラシやデンタルフロスの仕方についてお伝えします。再生療法を行なっても、毎日の適切なケアができていないとすぐに元の状態に戻ってしまいます。歯の周りの細菌が15%以下まで取れるようにしていく必要があります。

  3. 歯石の除去

    外科的な処置をせずに取れる歯石はすべて取っておきます。歯石には歯周病菌が入り込んでいたり、歯茎の腫れの原因にもなります。また、腫れや細菌が残っていると再生療法の成功率が下がってしまうため、しっかりと歯石を除去します。

  4. 再検査

    歯ブラシや歯石の除去によって細菌数の減少や腫れが引いたかを確認します。このときに改善を確認できるまでは再生療法を行うことができません。

  5. CTによる精査

    CTレントゲンで3次元的な骨の吸収状態を確認します。どの位置のどのくらいの骨の吸収があるのかを確認します。その際エムドゲインだけで再生させるのか、骨の移植や人工骨も一緒に使って再生させるのかについても検討します。

  6. エムドゲイン再生療法

    麻酔を施してから、歯茎を開いて歯の周りに付いている汚れや歯石をキレイに取り除きます。汚れが少しでも残っているとそこから再発したり、骨の再生の妨げとなるため、注意深くキレイにしていきます。その後エムドゲインの薬を入れて、縫合します。

  7. 消毒・抜糸

    消毒は翌日、2、3日後、一週間後とできるだけ短い間隔で行うようにします。抜糸までは歯ブラシが当てられないため、歯医者で汚れを取ってもらいます。10日~14日くらいで抜糸を行います。

  8. 再検査

    2、3ヶ月くらいで再生した状態の再検査を行います。歯周ポケット検査やレントゲン検査等を行い、骨がどのくらい再生したかを確認します。

  9. メインテナンス

    最初は月一回程度でメインテナンスを行います。半年から一年程度行なっていき、安定してきたら徐々に間隔を広げていきます。ただし、間が空いてしまうと元に戻ってしまう可能性があるので、メインテナンスは絶対に欠かせないものです。

当院では治療後においても、定期的なメインテナンスを通じて責任を持ってサポートをしております。一緒にお口の健康を守っていきましょう。

術後の注意点について

術後の注意点について

再生療法の手術後、人により「痛みや腫れ」が出ます。また、手術直後の患部は組織が再生しきれておらず、ブラッシングできません。

手術部位は洗口液できれいにしていただきますが、それでも汚れがたまる可能性があるので、1週間に2度くらいのペースで来院していただき、専門的なケアを受けていただきます。加えて、術後の3カ月から4カ月は、患部でものをかまないようにしてください。

再生療法を受けたくない場合の
治療選択肢

再生材料は応用せずに、歯石だけを取り除く方法「SPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)」と呼ばれる専門的なお掃除を続けて病状を維持するという治療などがあります。

しかし、そのままでは隣の歯もダメになってしまいそうな場合は、抜歯をしてブリッジや入れ歯、インプラントなどで補填します。インプラント治療を選択した場合は、重度の歯周病になっていた部分は骨が大きく吸収していますので、そのままインプラントを入れるのが困難になることもあります。